恋愛資本主義が終焉し恋愛共産主義の社会に突入しようとしている日本

現在の日本では長らく続いた恋愛資本主義が終焉を迎えつつあり、恋愛共産主義の社会に突入しようとしています。

政治思想としての共産主義、そして政治団体や政党としての共産党は本来の目的を見失った時代錯誤のものとなり、完全なる失敗に終わりましたが、皮肉にも恋愛という政治とは全く別の方面で、共産主義の思想が大輪の花を咲かせようとしているのです。

参考:資本家と労働階級の闘争は終わり「1億総資本家時代」の到来。共産党の理念が時代錯誤に

恋愛資本主義社会が終焉し恋愛共産主義社会に突入しようという社会の大変革について説明していきますが、現在まで日本を支配し続けてきた「恋愛資本主義」とは一体いかなるものであったのか、まずはその解説から進めていきたいと思います。

思想家の本田徹が提唱した「恋愛資本主義」の概念

「恋愛資本主義」とは二次元萌え愛好家であり思想家の本田徹が、当時「2ch発の純愛ストーリー」として話題を呼んだ「電車男」を皮肉り警鐘を鳴らした「電波男」という著書の中で提唱した恋愛社会学的な概念です。


電波男

もはや現実の女に用はない。真実の愛を求め、俺たちは二次元に旅立った。モテない男達から圧倒的な支持を集めるWebサイト『しろはた』主宰が遂に動いた!キモメン・ニート・彼女いない歴=年齢の妄想電波系オタクが激白する、俺たち(=キモオタ)に残された最後にして最高の純愛とは。

■著者略歴:本田透
1969年神戸生まれ。早稲田大学卒。出版社勤務の後、フリーライターとなる。1996年よりWebサイト「しろはた」を運営。『新世紀エヴァンゲリオン』をネタにした「日刊アスカ」は一部に多大な影響を与えた。2004年に「キモメン王国」の建設を宣言し、モテない男達の聖地となっている。現在は脳内の妻や妹との会話を中心にコンテンツを更新中

■目次
第1章 「恋愛資本主義」の構造と現実(モテない男の現状恋愛の二極化 ほか)
第2章 合言葉は「萌え」~オタクの「脳内恋愛」宣言(萌え系オタクの登場考えるな、萌えるんだ!ウェルカム・トゥ・萌えワールド! ほか)
第3章 「萌え」の力(萌えと鬼畜萌えは進化する)
第4章 「萌えオタク」こそ、これからの勝ち組(起こせ!「萌えレボリューション」オタクの未来予想図)

「恋愛資本主義」とは恋愛と資本主義とが相互補完的に結びついたものであり、恋愛をブームとして煽ることによって消費欲求を掻き立て、若者達を中心とした市民を強制的に資本主義のシステムへと組み込んでいる。というのが本田透の主張です。

恋愛資本主義とは – はてなキーワード

本田透の著書「電波男」にて提唱されている概念のひとつ。

現代の日本で常識とされている恋愛の形。

さまざまな解釈が可能であるが、主に

  • 個々人の恋愛行為が、メディアや広告代理店の流布する大量のイメージに縛られ、資本の論理に汚染されている状況
  • 純愛物語が、安直な映画・ドラマ・書籍などによって金儲けの道具にされ(娯楽のレベルに落とし込まれ)、逆に恋愛の至高性が失われている状況
  • 「年収○○○万以上でないと」のような、金持ちであることが恋愛の条件になり、愛情とお金(や車・家など)が交換可能になっている状況
  • そもそも愛情などという観念が消え失せ、恋愛・結婚がお金(や車・家など)と顔面の美しさの交換と化している状況
  • 恋愛行為が、他人に相手を見せびらかしたり他人に優越感を持ったりする目的で行われ、他者の欲望を欲望するという契機のもと、資本主義的な差異の体系に(ボードリヤールの意味での「商品」を買うときのように)取り込まれてしまう状況
  • 人を愛するということが、物を買うこと(そのために高い服を買う、出会い系を利用する、クラブに行ってみる、高い車を買う、高い料理を食べる等)と同一の規律として内面化されている状況

などという感じに捉えられている。

「電波男」が出版された2005年当時には、その表現の過激さもあり、余りにも荒唐無稽で突拍子の無い説として賛否両論を巻き起こしましたが、本田透の理想の実現は完全な夢物語と見られていました。

しかし現在では、この恋愛と資本主義が癒着した「恋愛資本主義」のシステムについては、二次元萌え愛好家であり思想家の本田徹だけではなく、海外の有識者からも批判の目が向けられ始めています。

内容を引用するにはやや長くなりますが、「恋愛と資本主義」について論じた非常に興味深い考察ですので、是非以下からお読みください。

ミドルベリー大学教授 Laurie Essig(ローリー・エシッグ)氏の講演「恋愛と資本主義が私たちに見せてきた幻想とは」
http://logmi.jp/92977

「いつか白馬に乗った王子様と結婚して、お城でいつまでも幸せに暮らす」。世界中の女の子が夢見る、ディズニーアニメの白雪姫やシンデレラのようなラブロマンスのストーリー。

このような「本当に愛する人に巡り会ったときに、より良い将来が訪れる」といった考えは現代的な恋愛観であり、資本主義社会によって搾取される危険な罠だと異性愛の社会学を専門とするLaurie Essig(ローリー・エシッグ)教授は語ります。

資本主義は、私たちに世界観やロマンスを売り、それによって、私たちはファンタジーを優先して戦争、貧困、差別といった問題から目を背けてきました。
ロマンスは、お金持ちであろうと貧乏であろうと、黒人でも白人でも、異性愛者でも同性愛者でも、報われることを約束する“希望”として売られ、大勢の人がそれを買い求めます。結婚はブランド品の時計のようなステータスシンボルとなり、ウェディングドレスやダイヤモンドの指輪を消費する結婚の費用は、かつてないほどに高額になっています。

恋愛と資本主義とが相互補完的に結びつき、恋愛やラブロマンスに対する羨望や憧れを煽ることによって消費欲求を掻き立て、市民を強制的に資本主義のシステムへと組み込む恋愛資本主義システム。

しかし、そのシステムは現代において限界点を迎えつつあるのです。

過剰な消費と高コストを強いる恋愛資本主義への反感が生んだ若者の恋愛離れ

そして現在の日本でも、過剰な消費と高コストを強いる恋愛資本主義への反感が、若者の恋愛離れを急速に加速させています。恋愛資本主義の完全な終焉はもう間もなくです。

かつては「健全な若者は恋愛するもの」という風潮が社会を覆っていましたが、現在の日本は20代の若者の脱恋愛率が半数を超えるという歴史的な分岐点に差し掛かっています。

なぜ消極的に?若者の恋愛離れ – Infoseekニュース
https://news.infoseek.co.jp/feature/youth_love/

■成人を迎えた当時、 恋人はいましたか?

<20~24歳>
はい:50.15%
いいえ:49.85%

<25~29歳>
はい:49.91%
いいえ:50.09%

<30~39歳>
はい:57.98%
いいえ:42.02%

<40歳以上>
はい:60.15%
いいえ:39.85%

自分が成人を迎えた当時に恋人がいた割合は、 30代・40代の「約60%」に対して、 20代は「約50%」と減少。 やはり若い世代の恋愛離れは存在し、 この10年で約10%の恋愛離れが進んだと言えるかもしれません…!

そして若者達の恋愛離れが進んでいる理由となっているのが「恋愛はコスパが悪い」という価値観です。特に男性の場合、50代以降の世代に比べて若者達は圧倒的に「恋愛はコスパが悪い」と考えている割合が多くなります。

恋愛と資本主義とが結びつき、過剰な消費と高コストを強いる恋愛資本主義への反感が、若者の恋愛離れを急速に加速させているのです。

恋愛はコスパが悪い?お金と時間の割に見返りないとの声も – Infoseekニュース
https://news.infoseek.co.jp/article/sirabee_158866/

■若者の恋愛離れの理由

少子高齢化問題が深刻になる中でも、若者の恋愛離れは止まらない。恋愛をしなくなった理由のひとつに、お金がかかることが挙げられる。

そこでしらべぇ編集部は、「恋愛はコスパが悪い」と思っている人を調査。その結果、24.2%の人が思うと回答した。少ないながらも、恋愛を費用対効果で考える人はいるようだ。

■「男はデート代がかかる」「女はコスメ代がかかる」論争

性年代別で見ると、若い男性が多いのがわかる。20~30代の男性では、3割超え。男性が頭を悩ませるのは、金銭的な問題だ。

「割り勘・おごりと、男が有利になることがない」(男性20代)

「結局、男がデート代を多く出さないといけない」(男性30代)

男性のほうがデート代などで出費がかさむので、損をしていると考えるようだ。ただ女性にもこんな言い分が。

「毎回、同じ服や靴では出かけられない。交通費や遊興費、飲食代は出してもらえることも多いが、コスメや服にお金がかかる」(女性30代)

さらに最近は男女ともにデートは割り勘でいいと思う人も増えたので、女性でも「交際費が増える」との答えも多い。お金がかかるのは、こんな理由もある。

「見栄を張り、お金をついついかけてしまうから」(男性40代)

■恋愛は投資の割にリターンが少ない

恋愛を結婚までの投資と考えると、コストの悪さが目につく。

「コストをかければ、恋愛成就するとはかぎらない」(男性50代)

「かけたお金が、結果に結びつくとはかぎらないから」(女性30代)

これは恋愛に限らず、資金投資も同じである。しかし恋愛のほうが、予想をしにくいのかもしれない。合理的な考えを求めるなら、恋愛は必要なくなる。

「結婚までのコストと時間の消費を考えたら、見合いで決着をつけた方が経済的」(男性60代)

現在の日本社会は、この様に恋愛資本主義が終焉を迎えるという歴史的な分岐点に到達しつつあります。

では、この恋愛資本主義の次の時代を担う新しいイデオロギーは一体何でしょうか。私は恋愛資本主義の終焉と共に「恋愛共産主義」の社会が到来すると予測しています。

女性を所有するのではなく共有する恋愛共産主義

「恋愛共産主義」とは1人の男性が女性を所有するのではなく、多数の男性によって1人の女性を共有する恋愛形態を推奨するイデオロギーです。

かつての女性を男性の所有物とする様な恋愛資本主義的な価値観であれば、男が他の男の女を奪う略奪愛や不倫などはタブー視されていましたが、恋愛共産主義の価値観では、本来的に女性は多数の男性の共有物ですので、略奪愛や不倫などもタブーではありません。

本来、「好きな相手と恋愛をすること」というのは、全ての人間に与えられた当たり前の自由であり権利であるはずです。

しかし、これまでの日本の恋愛観では、恋愛資本主義によって1人の人格が「個人の所有物」として見なされてしまうために、略奪愛や不倫は「所有権の侵害」と見なされ、「好きな相手と恋愛をすること」という当たり前の個人の自由と権利を剥奪された人権侵害の状態が生じてしまっているのです。

女性の側から脱恋愛資本主義運動である不倫ブーム

この様な女性を1人の男性の所有物と見なす恋愛資本主義に対する女性側からの反発が、特に人妻の間での『昼顔』などの不倫ドラマ・不倫映画の人気爆発という形でマグマの様に噴出しようとしているのが昨今の日本です。

平日主婦パワーで『昼顔』が週間トップ 日本特有の「大人向け女性映画」の傾向 – リアルサウンド 映画部
http://realsound.jp/movie/2017/06/post-85261.html

前週から1ランクダウンして3位の『昼顔』は、週末の動員では前週比65%とそこまでの高推移ではないが、ウィークデイの興行においては公開1週目から圧倒的な強さをキープしていて、実は週間(7日間合計)ではトップとなっている。先週末の時点での累計興収でも、『22年目の告白』の9億2649万円を上回る9億8603万円を記録していて、今週のウィークデイでその差をさらに大きく広げている。

先週の当コラム(『22年目の告白』と『昼顔』がトップ2 日本映画反撃の鍵を握る職人監督たち)でも指摘したように、「GWと夏休みの狭間、シネコンや劇場に大人の観客が戻ってきた」という状況が今週も続いているわけだが、両作品のそのような週末とウィークデイの集客傾向の違いからは、「大人」と言ってもその内実が異なっていることがわかる。言うまでもなく、『昼顔』はまさにテレビドラマの時のサブタイトル「平日午後3時の恋人たち」の通り、平日午後3時前後に主婦が大挙して劇場に押し寄せているというわけだ(もっとも今回の映画版では旧姓に戻っている主人公・木下紗和は平日の昼間も働いているが)。

一度結婚してしまった女性は1人の男性の所有物となり、事実上「女としては死ななければいけない」のが、これまで日本を支配してきた恋愛資本主義における倫理観です。

個人の所有権を絶対視する恋愛資本主義においては、既婚者や人妻である彼女達が不倫によって恋愛という女として当然の欲求を満たす為には、社会的な罪を負わなければなりません。

1人の男性が女性を所有するのではなく、多数の男性で女性を共有する「恋愛共産主義」の概念が一般化することで、この様な不自由な倫理的制約は完全に否定され、既婚者や人妻であっても生涯自由に好きな相手と恋愛をすることが当然の権利として認められるようになります。

男性の側から恋愛共産主義運動であるアイドルブーム

一方で、男性の側からの恋愛共産主義運動は、ここ10年で急激な盛り上がりを見せているアイドルブームです。

アイドル市場が大きく拡大 恒例「オタク市場」調査- ITmedia ビジネスオンライン
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1612/07/news084.html

矢野経済研究所が12月7日発表した、恒例の「オタク市場」調査結果によると、2015年度のアイドル市場は1550億円となり、前年度からプラス30.7%と大幅に拡大した。アイドルオタクの年間消費額も、全オタクの中で最も高かった。

■消費額が最も多いのはアイドルオタク

アイドル市場は前年度の1186億円から大きく成長。ジャニーズやAKB48のコアファンが市場を支えている上、新しいグループの台頭で拡大傾向にあるという。

アイドルオタクの1人当たり年間消費額は7万9783円で、前年度(7万4225円)から5000円以上アップ。2番目に多い「メイド・コスプレ関連サービス」(3万7289円)の倍以上に上っている。消費額が最も少なかったのはボーカロイドの8950円だった。

「恋愛共産主義とは、1人の男が女を個人所有する恋愛資本主義とは異なり、多数の男によって1人の女を共有する恋愛形態を推奨するイデオロギーである」という定義に基づけば、まさに多数のヲタクが1人のアイドルを応援するというアイドルヲタクとアイドルとの関係こそが、「恋愛共産主義イデオロギーの具現化」であるということが言えます。

近年のアイドルブームの急速な盛り上がりは、かつて日本を支配し続けてきた恋愛資本主義に対する独身男性の側からのカウンタームーブメントであったのです。

恋愛共産主義社会の最終形態は「1億総アイドル時代」

しかし、上記で説明して来た様な、現在の既婚女性の「不倫ブーム」、独身男性の「アイドルブーム」は、まだ完全な恋愛共産主義社会への進化の途上の過渡的な形態に過ぎません。

本格的な恋愛共産主義社会の到来によって一体何が起こるか、それは「1億総アイドル時代」の到来です。

進化の途上で未熟で未発達な形態である現在のアイドルブームは、芸能事務所に所属する一部の女性だけがアイドルとなり、多数のヲタクからの承認を得ることの出来るシステムの上に成り立っています。

発展途上の未成熟な形態であるために、事務所や広告代理店による中間搾取が存在するなど、完全な共産主義化に至らずに資本主義的な側面が一部では色濃く残されているのが現在のアイドルブームなのです。

しかし、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やインターネット上の双方向的なコミュニケーションの発展によって、芸能事務所にも所属していない一般女性も含む全ての女性が、アイドルとして多数の男性に共有され得る時代が本格的に到来しようとしています。

そして、この様な社会変革の進展によって性差による差別や区別も消失し、女性だけではなく多くの男性もアイドルとして多数の女性に共有される時代となります。

これが恋愛共産主義社会の最終形態である「1億総アイドル時代」です。

共産主義者達の理想が恋愛分野で結実するという皮肉な結果ですが、情報技術とITテクノロジーの発達によって、共産主義の思想が現代の日本社会において大輪の花を咲かせようとしているのです。

これからのアイドルとアイドルヲタクの未来などについて、こちらのハロープロジェクト(ハロプロ)関連の別サイトに色々と書いていますので、もし良かったら読んで下さい。
http://haro-onany.com/

以上、「恋愛資本主義が終焉し恋愛共産主義の社会に突入しようとしている日本」の記事でした。

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