個人事業主や非正規労働者のセーフティーネットと相互扶助制度が必要な現代

今後の日本で求められるのは、独立した個人であるフリーランスや自営業者が数10人ほどで連帯して相互扶助する小規模な中世のギルド的な制度です。そして契約社員や派遣社員などの非正規社員もまた、それぞれの専門職域毎にSNSなどで連帯してギルドを組みます。

国家に依存する年金・社会保障制度や、労働組合の様な会社に依存する労働者の組織はもはや完全に時代錯誤のものとなりつつあり、新しい時代の潮流に合わせた新しい相互扶助とセーフティーネットが必要となっています。

経済的に不安定な個人事業主や非正規労働者の新しい形のセーフティーネットが必要となっているのです。

年金・社会保障制度は現役世代の退職時には崩壊している

国に依存して老後の糧を得る年金制度や社会保障制度は、現役世代の退職時には実質的に完全に崩壊しています。

年金の収支バランスから考えて、20年後の近未来の日本では、年金の給付開始年齢は後期高齢者となる75歳以上に引き上げられており、退職後の10年間以上は自ら生活の糧を稼がなければなりません。

年金制度の本質とその崩壊について以下の記事で書いていますので興味があればお読み下さい。

この様に年金制度が実質的に完全に崩壊すると、日本人は死ぬまで働き続けるのが当たり前の生き方となり、悠々自適の定年退職や老後という概念そのものが完全に無くなっているのです。

この様な基本的に死ぬまで働き続けることが求められる状況で、高齢になれば健康的な問題を抱えて働けなくなる可能性も高くなりますので、万が一病気になったり体を壊したりした時に生活するための最低限の収入を得られる様に、お互いに相互扶助をするギルド組織の中でお金を出し合い、相互扶助費を共同で積み立てることになるでしょう。

そしてギルド組織の構成メンバーは、職業が同じ・年齢的にもほぼ同年齢・収入もほぼ同程度の仲間同士で組むことになりますので、このギルド内の相互扶助には年金制度の世代格差の様な不平等や不公平は発生しません。

健康上の問題がなければ原則的に全員のメンバーが積み立て金に手をつけず死ぬまで働き続けるということが前提ですので、積み立て金が枯渇する可能性も抑えられます。

正社員の既得権益を守るだけの旧態依然の労働組合

正社員の既得権益を守るだけの旧態依然の労働組合では、将来の日本では過半数を占めることになる非正規労働者やフリーランスの自営業者の生活を保護することは出来ません。

この労働組合や既存左翼政党の旧態依然な時代錯誤性については、以下の記事で「労働組合や既存左翼政党はもはや既得権益者の為の保守勢力と化しており若者や弱者の敵である」という論旨で糾弾しています。

労働組合も左翼政党も全くあてにならないということで、彼ら非正規労働者やフリーランスの自営業者は、自らの生活と労働環境を守るために同じ職業の仲間同士でギルドを組みます。

フリーランスや自営業者のギルドの場合、不条理な条件で依頼を押し付けるような発注元は、ギルドによって業界から排斥されます。ギルドによって排斥された発注元は、仕事を発注することが出来なくなります。

また、不条理な条件で依頼を発注する様な依頼主はマイナス評価を付けられ、その情報がSNSでギルド全体に共有されて、他のギルドメンバーから受注を避けられることとなります。

非正規雇用者のギルドは、自らの最低時給をギルド内の協議によって自ら設定します。彼ら非正規雇用者の自らの労賃の水準を守るために、ギルド内で決定された最低時給未満の給与しか支払わない会社では働きません。

この最低賃金の掟を破った非正規雇用者のギルドメンバーはギルド組織から破門され、相互扶助もなく1人で生きて行かなければなりませんが、その様なギルドから破門されたメンバーが寄り集まるギルドがありますので、それが彼らの命綱になります。

そしてこの様な非正規労働者のギルドの方策によって、非正規雇用の最低賃金は釣り上げられて行きますので、最終的に非正規雇用の給与は正社員とほぼ同額のレベルまで達します。

スポーツ選手のギルドは引退後の再就職を斡旋する組織

スポーツ選手のギルドの主要な役割は、現役引退後の選手達の再就職の斡旋です。選手達のセカンドライフの進路は、クラブや球団に依存したものではなくなり、選手同士の横のつながりによって、現役引退後の生活が保障されます。

野球やサッカーなどの場合は、おそらく現在の選手会が母体となってこのギルド組織が結成されていくことになるでしょう。

スポーツ選手の場合は、万一の怪我に備えて積み立てられる基金があり、重い怪我などによって選手生命が失われた場合は、この基金によって生活を続けていくことになります。また、国際的な組織となり、海外移籍などの支援も行うギルドも誕生します。

ただ、スポーツ選手のギルドには弊害もあり、一部では大相撲の「大関互助会」の様な八百長的な行為も蔓延することになります。

大相撲がガチンコ化 大関互助会消滅し、決まり手も激変 – NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20170531_559489.html

2011年に大相撲八百長問題が発覚して以来、「故意の無気力相撲」を廃すべく相撲関係者はさまざまな努力を重ねてきたが、一度ついたイメージを払拭できずにいた。しかし、ガチンコで知られる稀勢の里が横綱に昇進して以来、真剣勝負が多くなり、ガチンコ相撲が見られると人気が高まっている。なぜ、ガチンコとは正反対にある「故意の無気力相撲」が激減したのか。

■大関互助会が消滅

苦しい土俵が続いたのはカド番大関の豪栄道だった。

「かつてはカド番大関が辛うじて勝ち越して陥落危機を脱し、翌場所は借りた星を返すために大きく負け越してまたカド番に……ということが繰り返され、同じ境遇の大関が星を融通し合うことから“大関互助会”と揶揄されたが、今場所を見ても状況は一変したことがわかる」(協会関係者)

豪栄道と照ノ富士、大関同士が9日目に直接対決。7勝2敗の照ノ富士が、5勝3敗の豪栄道を下した。

「かつての角界なら、星でリードしている大関がカド番に白星を譲りそうな典型的なケースです。譲っておけば自分がカド番になった時に助かるわけですから。それが、今場所は両者が立ち合い前に長いにらみ合いをした末に激しくぶつかり、ガチンコで照ノ富士が勝った。暗黙の了解とされてきた“大関互助会”の消滅を確信した」(ベテラン記者)

春場所14日目でも、10勝以上をあげて大関返り咲きを目指す関脇・琴奨菊に、照ノ富士は立ち合いで変化してまで勝ちにいった。

「やはり上位にガチンコ力士が激増したことで、大関同士だけで助け合いをやろうとしても、それ以外で星を落としてお互い負け越し、ということになりかねない。そうした状況になっていることが消滅の背景にあるのでしょう」(同前)

この様なお互いが水面下で繋がり連帯する談合的な体質は、ギルド社会の悪の側面と言えるかもしれません。

ギルドを組む非正規・自営業者が正社員を凌駕する時代に

この様な新・ギルド社会では、連帯してギルドを組む非正規・自営業者が、逆に正社員を凌駕する時代となります。

勤め先の会社にしか依存先の無い正社員は相対的に地位が低下し、ギルドを組み自らの待遇や賃金を自在に制御出来る非正規や自営業者達に対して逆格差が生じます。

労働の供給規制で賃金を操作するギルドによって安価な非正規雇用の労働力を失うこととなった企業は、利益を守る為に高額の設備投資によってオートメーション化とAI(人工知能)の導入を推進します。資金の不足などでAIや機械の導入が十分に行えない企業は人手不足によって倒産し、世界はAI導入する大企業と個人事業主の自営業という両極端な二つの企業形態に二分されます。

これが、おそらく現在から15年~20年後ほどの未来の日本に到来している現代版の新・ギルド社会の実態です。

現代版・ギルド社会を私達はどの様に生きるべきか

この様な現代版の新しいギルド社会を私達は一体どの様に生きるべきか?

これはなかなか難しい問いですが、TwitterなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通したコミュニケーションが同業者同士の横の繋がりを促進させていることは非常に強く感じます。

この様なSNSでの繋がりの先に新しい時代のギルド的な連帯があるかもしれません。

私自身はTwitterなどのSNSのノリが苦手なのでほとんどやっていませんが、これからの横の繋がりが重視される時代に乗り遅れたくない方はSNSの自己発信とコミュニケーションに力を入れるべきでしょう。

これからの時代はマジでSNSが命です!

私はSNSでのコミュニケーションは苦手なので時代に取り残されながらなんとか頑張って生きて行きます。

フリーランス向け“お金と保険”のサービス「フリーナンス」

FREENANCE(フリーナンス)とは、日本で初めてのフリーランス向け損害賠償保険・即日払いサービスです。



フリーナンスは2018年10月に開始しましたが、多数のメディアから「2018年話題になったサービス」として取り上げられ、ツイッターやブログなどでも大変好評です!

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以上、「個人事業主や非正規労働者のセーフティーネットと相互扶助制度が必要な現代」の記事でした。

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