【平均年収日本一】キーエンスという謎の優良企業の実態。出張地獄に耐えれば高給を得られる

平均年収日本一の「キーエンス」という謎の優良企業をご存知でしょうか。

以下の記事の通り、私はかつて大学新卒で東京都内の大手ビジネスホテルのフロントマンとして3年間働いていました。

参考:ホテルのフロント勤務で辛かったこと大変だったこと。元フロントマンの体験談

そのホテルで常連のお客様として連泊の長期滞在でホテルを非常に頻繁に利用されていたのが、キーエンスの出張のお客様でした。私が「キーエンス」という会社を知ったのは、このビジネスホテルでのフロント勤務時代です。

私の場合、もしもホテルに勤務していなければ、一生キーエンスという社名を聞くことすらありませんでした。ですので、おそらく同様に大多数の新卒の学生の方は、電通とか味の素とか伊藤忠商事という会社は知っていても、この「キーエンス」という企業の名前すら知らないのではないかと思います。

私自身もキーエンスに就職したことはありませんので、その内部については完全に伺い知っている訳ではありません。

しかし、フロント勤務のホテルマンとして、ビジネスホテルの常連のお客様であるキーエンス社員の方たちと非常に頻繁に接していましたので、その経験も含めてキーエンスという平均年収日本一の謎の優良企業の実態を公開していきます。

平均年収1777万円。平均年収日本一の企業キーエンス

2017年度のデータでキーエンスの平均年収は1777万円。平均年収日本一の企業です。2位の企業に200万円以上もの差をつけ、ダントツでトップの給与水準を誇っています。

平均年収が高い「トップ300社」ランキング – 東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/162808

1位は計測・制御機器大手のキーエンスだ。平均年収は1777万円と、2位に200万円以上もの差をつけ、昨年から引き続きトップとなっている。2位は工作機械用NC(数値制御)装置首位のファナック(1571万円)が入った。2社とも高収益で知られており、直近決算期の営業利益率はキーエンスが51.0%(2016年6月期・3カ月の変則決算)、ファナックが34.6%(2016年3月期)と驚異的な水準である

就活中の大学生の誰もが知る様な有名企業では、平均年収ランキングで12位の電通が1,229万円、ランキング17位の野村證券が1,117万円、キーエンスはその約1.5倍の給与水準ですので、いかに日本の企業の中でキーエンスの年収と給与水準が突出しているかということがお分かり頂けるかと思います。

謎の企業キーエンス。キーエンスとは一体何の会社なのか

この様に圧倒的な給与の高さを誇りながら、一般的な知名度は低く謎の企業であるキーエンス。そもそもキーエンスとは一体何の会社なのでしょうか。

キーエンス – Wikipedia

株式会社キーエンス(英:KEYENCE CORPORATION)は、大阪府大阪市東淀川区東中島に本社を置く、自動制御機器(PLCと周辺機器)、計測機器、情報機器、光学顕微鏡・電子顕微鏡などの開発および製造販売を行う企業。TOPIX Core30の構成銘柄の一つ。海外売り上げ比率は50%超え。現在、世界44カ国・200拠点で事業を展開。

創業者で現名誉会長の滝崎武光が、1974年に兵庫県尼崎市で「リード電機」として設立、1986年に社名を “Key of Science” に由来する「キーエンス」(KEYENCE) に変更した。東証・大証1部に上場。本社・研究所は大阪市東淀川区、新大阪駅の近くにある。

2009年4月3日に、ジャストシステムとの資本・業務提携を行うと発表。第三者割当て増資により、ジャストシステムはキーエンスの持分法適用会社となる。

この様にキーエンスは計測機器やセンサーなどを開発している電気・事務機器業の企業です。

そしてなぜこの謎の企業のキーエンスが平均年収でダントツの日本一を達成しているか、実際にキーエンス社に社員として勤めた方の以下のブログにその理由が書かれていました。

謎めいた上場企業、キーエンス社員の平均年収日本1位の秘密は、徹底されたマーケティング – 株式会社レバレッジ
http://www.lev.co.jp/blog/keyence/

キーエンスは、徹底的な秘密企業。
本も出してないし、社長が講演で話すなど一切ないし、BtoB企業のために、一般消費者に名前を売る必要がない。
外部に、キーエンスの儲かる仕組みや戦略などは、一切出してないのだ。

CMすら、出さない。無駄なモノは一切排除しているのだ。
唯一、CMに出るのは、就活のシーズンのみ。
カンブリア宮殿(テレビ東京)に社長が出演した時も、社内の人達は騒ぎだっていたくらい、マスコミにも登場したがらない。この時の出演も、すべては、リクルート戦略のため。
僕自身も、カンブリア宮殿に社長が出ていたときは、驚いたけど、キーエンスのことだから、絶対に理由があるはずと思ったら、聞いたら、リクルートの時期だからとはっきり言っていた。

とにかく、キーエンスは、ベールに包まれている企業である。
メディアなどのキーエンスへの評価を見ても、“謎めいた”とか“ベールに包まれた”などと書かれた記事が多く、あくまでも、外部に出ている数字だけで、キーエンスの戦略を語っているのみにとどまっている記事ばかりだ。

しかし、、、

3年間、キーエンスで働き、キーエンスの高収益を実現させる仕組みの中で、営業活動をしていた僕だから言えることは、、、

『もし、日本の企業がキーエンスと全く同じやり方で商売をしたら、同じようになる。』

そう、言い切れるくらい、
キーエンスは、“マーケティング”と“営業システム”が、完璧に計算されつくされた企業でした。

(中略)

キーエンスのマーケティングを一言で言うと、、、

『世の中にないモノだけを作り続けて、その価値を必要とするであろうクライアントに効率的に届ける。』

ここに、尽きるかと。
キーエンスでは、『世界初、』『世界一』『世界最小』というタグラインがついた商品がたくさんあります。最初からそこを目指して製造しているんですよね。徹底的に。

「BtoBに特化」「徹底的な秘密企業」「極力マスコミにも登場しない」「世の中にないモノを開発する独自性」これらの要因によって、キーエンスは大半の大学生には名前も知られない「謎の優良企業」という地位を獲得しているということです。

しかし、上のブログの記事の著者の方も、実際のキーエンスの労働環境などについては全く語っていません。

3年間、キーエンスで働き、キーエンスの高収益を実現させる仕組みの中で、営業活動をしていた僕だから言えることは、、、

しかも上記の様に書いている様に、平均年収で2,000万円近くを貰える超優良企業であるキーエンスをたった3年程度で辞めてしまっている。優良企業で給与や待遇が良ければそのままずっと勤め続けているはずですね。

また、以下の平均年収ランキングでも、社員の平均年齢が「36.1歳」と他の上位企業と比較して社員の平均年齢が異常に若い。

平均年収が高い「トップ300社」ランキング – 東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/162808?page=3

サラリーマンの立場からすれば、給与が良く待遇の良い会社であれば「出来るだけ長く勤め続けたい」と考えるのが普通ですが、社員の平均年齢というデータから見ると、キーエンスはそれを許さない企業です。

私自身もホテルマンとして出張のキーエンス社員の方たちと接してしましたが、キーエンスの離職率が高い理由、社員の平均年齢の異常な若さ察せざるを得ない部分は確かに存在していました。

「この人達は一体いつ家に帰ってるんだ?」というくらいホテルに滞在し続けるキーエンス社員

私がビジネスホテルのホテルマンとして常連のキーエンス社員のお客様と接していて今でも強烈に印象に残っていることは、出張のキーエンス社員の方は「この人達は一体いつ家に帰ってるんだ?」というくらいにホテルに滞在し続けることです。

3日4日などの連泊は当たり前。そして月に何度も出張でホテルに宿泊しに来る。

私の勤め先のビジネスホテルの所在地は東京でしたが、おそらく大阪市に本社のあるキーエンス社員の方は他の地域にも出張をしているはずで、「この人達は一体いつ家に帰ってるんだ?」というくらいに日本全国に出張して営業をしていることが確実です。

キーエンスの社員の離職率がブラック企業並みに高く平均年齢が「36.1歳」と異常に若いのは、この日本全国への出張の負担が想像を絶するほどキツいためでしょう。

平均年収1777万円という高給は魅力ですが、頻繁な連泊の長期出張で日本中を飛び回らなければならない、これは想像以上に心身を消耗することです。

私はホテルマンとしてホテルで働いておりましたので熟知していますが、ホテルという空間はしっかりサービスが行き届き居心地がいいようで、乾燥・静電気・カビ・ダニなど実は意外と人間の身体や健康に悪い要素が一杯で、ホテルでの宿泊を続けることは一般の方が想像する以上に心身の消耗が大きいです。

フロント夜勤で睡眠のリズムを完全に崩してしまっていたということもありましたが、私もホテルで働いていた時は、常にどこか身体の調子が悪かったことを記憶しています。あのホテルという空間にいるだけで、何となくどこか身体の調子が優れなくなってしまう感じでした。

そして、日本全国を飛び回って営業して、そんなビジネスホテルに宿泊し続けるキーエンス社員の方々の毎日。それは何も知らない方が想像している以上に大きな心身の消耗を強いることです。

しかもその出張の日々は数ヶ月とかではなく、キーエンスに勤め続けている限りそれが何年もずっとずっと続くということですから、その過酷さは想像を絶するものがあります。

当時の私は「キーエンス社員の常連さんはなぜか顔が青白い方が多いな」とか単純に思っていましたが、今思い返せばキーエンス社員のお客様達は、激務で顔面蒼白になるまで消耗し尽していたのだと思います。

たとえサラリーマンとしては圧倒的な水準の高い給与を支払われたとしても、体調の限界などでキーエンスに長く勤め続けられずに辞めてしまう社員の方は決して少なくないはずです。

立て続けの出張にずっと耐え続けられる心身のタフネス。これがキーエンスに入社して社員として働き続け高給を得られる絶対条件と言えるでしょう。

年収1000万円のサラリーマンの仕事は甘くない

この記事を公開後しばらくしてアクセス解析をチェックしてみると「キーエンス 辞めたい」というキーワードで検索して記事にたどり着いたキーエンス社員の方が非常に多かったので、以下の関連記事をアップしました。もしよければこちらもお読み下さい。

参考:誰もが羨む勝ち組み企業キーエンス。だが「キーエンスを辞めたい」と悩みを抱える社員が多い

また、この記事にはキーエンスに次いで平均年収第二位である産業用ロボットメーカーのファナックに勤務している会社員の方の「ファナック 辞めたい」という検索キーワードでのアクセスも非常に多くありました。

ファナック社員がファナックを辞めたい理由については以下の記事で考察していますので、こちらも興味があればお読み下さい。

参考:ファナックを辞めたい社員は多い。将来安泰の超勝ち組優良企業だが企業風土が独特で癖が強い

この様に「キーエンス 辞めたい」「ファナック 辞めたい」などの検索キーワードが日々大量に検索されているように、年収1,000万円い以上のサラリーマンの仕事は決して甘い物ではありません。

漠然とした憧れで年収1,000万円クラスのサラリーマンへの転職を考えている方は、転職後に「こんなはずではなかった」と後悔しない様に以下の記事をお読み下さい。

参考:誰もが憧れる年収1000万円のサラリーマン。その実態は激務な割に手取りは700万円程度で過酷

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以上、「【平均年収日本一】キーエンスという謎の優良企業の実態。出張地獄に耐えれば高給を得られる」の記事でした。

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