大学全入時代で学歴や大卒資格のメリットは失われた。若さや健康に優れた高卒者が評価される社会に

大卒が有難がられたのは、高卒以下の学歴が過半数で大卒が少数だった昭和の時代までです。

誰でも大学に入ることの出来る大学全入時代の現在の日本では、一部の一流大卒以外の大卒資格のメリットは実質的にほぼ完全に失われ、学歴は無意味で無価値ないものとなりつつあります。

そしてまた一方で、かつての若者が有り余るほど沢山いて若い労働力に全く不自由しなかった昭和の時代とは逆に、現在の日本では少子高齢化が進んでいます。

その結果「タフな肉体労働に耐えるられる健康で動ける若者」であるということだけで高卒者が労働市場において非常に貴重な存在と見なされる時代となりつつあるのです。

IT技術の加速度的な発達で事務的な頭脳労働が不要に

平成不況の低迷に陥る以前の昭和の時代の日本は、工業機械技術の発達によって飛躍的に第二次産業の生産性が向上し続けた時代でした。

戦後のベビーブームなどで生まれた有り余る労働力を活用する形で、かつては大量の人手と人間の労働力によって支えられていた第二次産業は、工業機械によってオートメーション化された生産システムの導入により飛躍的に効率化と省力化を進めていきました。

以下は内閣府の「国民経済計算」を基に厚生労働省がまとめた、1955年から2008年までの日本の産業の構成割合の推移を表したグラフです。

参照:http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/10/dl/02-1-1.pdf

上のグラフを見て分かります様に、戦後まもなくの1955年時点では第三次産業とほぼ同割合だった第二次産業(製造業+鉱業+建設業)への従事者は、その後の日本の工業化の進展により1970年代に掛けてさらにその割合を増やしましたが、その後の1980年代・1990年代・2000年代とさらに時代が進むにつれ、工業機械技術の発達と生産のオートメーション化の進展と共に逆にその割合を減少させています。

工業機械の発達によって人間が製造業などの第二次産業で働く必要がなくなった。逆の見方をしますと、工場で人間が不要になっていった。ということが、1980年代から現在も続く第二次産業の時代的趨勢と言えます。

そしてこれからの日本でまさに起ころうとしていること、それは端的に言えば、かつて第二次産業で起こったことが、第三次産業でも起ころうとしているということです。

つまりかつての日本で多くの労働者が第二次産業での労働から解放されたことと同様に、人々が第三次産業での労働から解放される時代がまさに到来しつつあるということです。逆の見方をしますと、工場で人間が不要になっていったことと同様に、オフィスから人間が不要になる時代が到来しつつあるということです。

この要因は他でもなく話題のAI(人工知能)などに代表されるIT技術・情報テクノロジーの急速な発達と普及です。

そしてこのAIなどの情報テクノロジーの発達と普及により、かつて大卒者が行っていた様な事務的な頭脳労働は、人間の仕事からコンピューターの仕事へと置き換わっていこうとしているのです。

AI導入によって間もなく訪れる銀行員の大リストラ時代

この様なAI導入による大卒者の人間が担ってきた頭脳労働の淘汰という時代の趨勢を端的に表す一例が、フィンテック(フィナンシャル・テクノロジー)の導入によって間もなく引き起こされようとしている銀行員の大リストラです。

ついにメガバンクに「大失職時代」がやってきた! – 週刊現代
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52015

銀行員の仕事が激変している。これまで人の手によって行われてきた仕事が、コンピュータに取って代わられていく。

今後、銀行の業務に導入されていく人工知能、AIは金融業に変革をもたらす。AIは単なるプログラムではない。自ら学び、進化していく。周知のとおり、囲碁では世界チャンピオンをAIが負かし、今後、二度と人間は勝てないと言われている。

定められたルールと情報を入力すれば、人間の知能とは比べ物にならないスピードで「正解」へとたどり着くのだ。その能力は、金融業という分野でも圧倒的なパフォーマンスを発揮する。

その結果、ダブついた人員は行き場を失い、閑職に追いやられる。彼らを組織内に抱えるだけの体力があるうちはいい。だが、長くはもたない。

予兆はすでに表れている。今年4月、三井住友銀行は銀座の新名所「ギンザシックス」内に次世代型の店舗をオープンした。この銀座支店の特徴は「ペーパーレス」で、従来の店舗にあった記帳台などは設置していない。

その代わりに特殊な端末によってサインの筆跡や文字を書くスピードを読み取って本人確認をするため、印鑑を使わずに口座開設や預金の引き出しなどができる。

三井住友銀行は今後3年間で、全店舗をペーパーレス化し、相談業務を中心とする次世代型の店舗に移行する。事務作業は事務センターに集約し、AIなどを使って作業の効率化を図ることで、約4000人を新たな事業部門に移すという。

三菱UFJフィナンシャル・グループ 過去最大の1万人削減検討、10年程度で – Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-06-15/ORKAID6JIJUO01

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が今後10年程度で過去最大となる1万人規模の人員削減を検討していることが分かった。超低金利の環境下で収益性が低下する中、金融と情報技術(IT)を融合したフィンテックで業務合理化を進め、店舗の閉鎖や軽量化などによって余剰人員削減につなげる方針。MUFGの社員数は世界で約14万7000人おり、約7%の人員カットとなる。

事情に詳しい複数の関係者が、情報が非公開であることを理由に匿名で明らかにした。削減する1万人には、MUFGの平野信行社長が昨年表明した傘下銀行で採用抑制と自然退職などで総合職3500人を減らす計画も含まれているという。人員削減は中長期で実施する計画だが、加速させる可能性もある。削減のほか事務合理化で生じた余剰人員は営業職に振り向けていく予定だ。

日銀によるマイナス金利政策の下で、本業の融資などからの収益性低下が経営課題として浮上。MUFGは5月に組織内再編を盛り込んだ「再創造イニシアチブ」を公表し、コスト削減策を打ち出した。フィンテックの進展でバックオフィスなどの事務効率化を進めるほか、フルサービスの営業店を見直してデジタル化した軽量店舗とすることで人員削減につなげる計画を示している。

MUFG広報の北浦太樹氏は、人員や店舗見直しについて「デジタライゼーション活用による業務量の削減などさまざまな検討を行っている」と述べた。

上で挙げたニュースでの事例が意味する所は、銀行員などの事務的で非創造的な頭脳労働を担っていた様な中途半端な大卒者は、これからの労働市場からは淘汰される運命にあるということです。

大卒者であることだけで労働市場の中で高卒者に対して優位に立てメリットが得られた時代は完全に終焉しつつあるのです。

これから求められるのはクリエイティブで創造的な人材

この様な時代の趨勢でこれからの日本で強く求められるのは、ロボットの様に正確に手早く事務的な頭脳労働を行うという様な人材ではなく、クリエイティブで創造的な人材です。

しかし、最大の問題は、現在の大学や日本の学校の教育制度が全くその様なものになっていないということです。むしろ現在の日本の学校教育や学歴制度は、受験勉強での画一的な詰め込み教育などによって、子供の創造性やクリエイティブの能力を奪っているとすら言えます。

正確に答えを選び手早くマークシートにチェックをしていく大学入試センター試験で高得点を獲得する能力などは、正確性を求めれる銀行員や公務員などの事務的な職業の適性を測るのにはとても妥当な方法でした。

しかし、その様な「素早く正確に」という様な仕事は、正確性と手早さという面では人間より遥かに優秀なAIという存在によって、近い将来完全に淘汰されようとしているのです。

一部の一流大卒や理系の研究者や専門技術者を除き学歴や大卒資格が無意味化する時代、それが間もなく到来しようとしているのです。

だが、全ての人間がクリエイティブになれるわけではない

しかし、この様に事務的な頭脳労働がAIによって置き換えられ、クリエイティブや創造性といったものが求められるこれからの時代においても、全ての人間がクリエイティブで創造的になれるわけではありません。

クリエイティブや創造性と言ったものは画一的な学校教育で教えられるものではなく(画一的な学校教育で子供に教えようとした時点でそれはクリエイティブでも創造的でもなくなる)、むしろ大発明家のエジソンの様に既存の学校教育制度から完全に逸脱した人間の方が、高い創造性を有していたりするわけです。

エジソンは「天才とは1%の閃きと99%の努力である」という言葉を残しましたが、その1%のクリエイティブで創造的な閃きが、世の中の大多数を占める凡人にはどうやっても生み出すことが出来ないのです。

では、この様な世の中の大多数を占めるクリエイティブで創造的になれない凡人は、これからの社会でどの様に生き残っていくのでしょうか。

大多数の人間は身体を鍛え健康になるのが成功への道

天才にはなれない大多数の人間は身体や体力を鍛え、若々しく動ける身体と健康を維持することが、これからの社会をサバイブし成功する為の道です。

現在の日本は少子高齢化が進み身体を動かすことの出来ない老人の割合が増えてきたことで、かつての若者が有り余るほど沢山いて若い労働力に全く不自由しなかった昭和の時代とは逆に、学歴が高卒であっても「健康で動ける若者」であるということだけで労働市場において非常に貴重な存在と見なされる時代となりつつあります。

実際に現在の日本では運送会社のドライバーなどの肉体労働の時給が急激に高騰しています。

ヤマト、年末のパートドライバー時給を一部で2000円に 深刻化する運輸業の人手不足 – キャリコネニュース

ヤマト運輸が年末の荷物量増加と人手不足に対応するため、パートドライバーを、一部地域で時給2000円で募集していることが分かった。同社広報によると、神奈川県と愛知県の一部宅急便センターで時給2000円の求人を出している。

■週3日から勤務可能、1日あたりの労働時間は6時間

同社の人材募集サイトを見ると、神奈川主管支店で、時給1600円から2000円のドライバー募集が掲載されている。週3日から勤務可能で、8時~14時が1600円、14時~21時の時間帯が2000円。実働時間は6時間で、場合によっては1時間ほどの残業が発生する。

普通自動車免許を取得して1年以上であれば、未経験者も応募が可能。AT限定でも問題ないとのことだ。仕事内容は「自動車にて宅急便を利用されるお客様を訪問し、配達・集荷を行います」とある。

愛知県でも、名古屋主管支店の七宝支店で、時給1790円~2100円のドライバー募集があった。13時~21時が1790円、18時~21時が2100円だという。仕事内容や応募条件は神奈川主管支店とほぼ同じだが、勤務は週4日以上、一日3時間から可能だという。

募集サイト内で時給2000円を超える求人は多くないが、1600~1800円の比較的高額な時給での募集は多数見つけることができる。

運送屋は高卒者でも中卒者でも出来る様な体力勝負の肉体労働であり、大学を卒業する学力など全く不要な職業です。

そしてそんな職業ほど時給が右肩上がりで急騰し続けている。

日本の少子高齢の人口動態から、この「高卒・肉体派・ガテン系」有利の傾向は今後10年間でさらに激化していくことは間違いありません。

しかし、若者が貴重な存在と見なされると言っても、家でスマホやゲームばかりしていて体力の無い若者では意味がないのです。求められているのは運送業の仕事が出来る様なタフな肉体労働が出来るほどの体力があり「健康で動ける若者」です。

逆に言えば、30代や40代でもあっても「百獣の王」として知られるタレントの武井壮の様に、若者の様に若々しく健康的な肉体を持ち、肉体的に若者と同等であれば、社会的に非常に希少で価値の高い存在と見なされるのです。

これが、これから日本に訪れようとしている超高齢化社会の実態です。

これからの時代で生き残りたいなら武井壮の様に若々しく健康な肉体を目指して体幹トレーニングなどで体を鍛えましょう。

アスリートが認める体幹トレーニング【FLOWIN】



子供に勉強させるよりスポーツや部活をやらせた方がいい

この様にAIの発展と普及によって受験勉強で測定される事務的能力が無意味化しつつあるこれからの時代、大半の子供には勉強をさせて中途半端な大学に入れるよりも、勉強などほとんどさせずにスポーツや運動部の部活を一生懸命やらせて体力を付けさせた方が遥かにプラスです。

勉強などあまり出来ず学歴は高卒でも体力があり健康だというだけで、中途半端な大卒者よりも労働市場で高く評価される時代になりつつあるのです。

もちろん、一流の科学者や技術者になれる様なポテンシャルを持った上位数%の特別に優秀な子供、偏差値70前後の一流大学に現役合格できる様な子供であれば、勉強をさせて大学に行かせるということも有効です。

しかし、世の中の大半を占めるそれ以外の普通の子供、偏差値50台の普通の学力の子供は、無理に大学に行かせようとせず部活でスポーツで壮健な肉体と体力を身に付けさせた方が、大学に入れて当然の大学全入時代では、逆に遥かにリターンやメリットが大きいのです。

子供には無理に塾などでお勉強をさせて中途半端で就職でもメリットもない大学に行かせようとするより、外で遊ばせたりスポーツや運動をさせましょう。

そして高卒でもタフな肉体労働が出来る様な体力があり健康な若者に育てましょう。

それがこれからの時代でも生き抜ける子供を育てる最も確率の高い方法です。

以上、「大学全入時代で学歴や大卒資格のメリットは失われた。若さや健康に優れた高卒者が評価される社会に」の記事でした。

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