実際に就職して合わないと感じた会社は、3年も我慢せず1年や半年でも辞めるべきです。
こんな正論を言うと、昭和的な古臭い時代遅れの価値観の親世代からは、「たった1年や半年で会社を辞めるなんてとんでもない!最低でも3年は我慢しろ!」と反対されると思いますが、自分には合わない会社に就職してしまった場合は、3年も我慢せず1年や半年でも会社を辞めるべき理由を説明していきます。
辞めるのが早ければ早いほど転職市場での価値は高い
実際に就職した会社に合わないと感じた場合、3年も我慢せず1年や半年でもすぐにその会社を辞めるべき第一の理由は、その会社を辞めるのが早ければ早いほど、転職市場での価値が高いからです。
新卒の22歳で会社に入社して1年や2年ですぐに会社を辞めた場合、まだ年齢は20代前半です。1年未満や半年で会社を辞めていれば、年齢的に新卒とほぼ変わりません。
すでにブラック企業に入社してしまった時点で「新卒」というカードは失っており、ホワイト大企業への就職の道は完全に断たれていますが、現在の深刻な人手不足状態の日本では20代前半の若者というだけで、人間らしい暮らしが送れるまともな待遇と給与を得られるホワイトな中小企業などからも、まだまだ引く手あまたです。
会社を辞めるのが早ければ早いほど年齢は若くなり、転職活動は圧倒的に有利になります。
また、キャリアの安定度とホワイトな職場環境に定評のある一般的な公務員などへの就職を狙う場合も、公務員試験の受験資格は20代後半から30歳くらいまでであり、まだ20代前半の若いうちに会社を辞めていれば数年勉強して公務員になるという可能性も残されています。
反対に3年・4年とブラック企業にずるずると勤め続けて時間を無駄にした場合、転職市場での価値は下がり続け、30代になってしまってからの転職活動の場合、20代前半のうちに1年や2年で会社を辞めて転職する場合と比べると、圧倒的に不利な転職活動を強いられることになります。
また、20代後半や30代になってから会社を辞める場合、公務員への就職という選択肢も事実上完全に閉ざされてしまいます。
子供や家庭を持った状態でのリスキーな転職を強いられる
新卒で入社した会社がブラック企業であった場合、3年も我慢せず1年や半年でもすぐに会社をやめるべき2つめの理由は、自分が養うべき子供や家庭を持った状態でのリスキーな転職を強いられる可能性が高まることです。
養うべき子供もいない、家庭も持っていないという状態であれば、たとえ転職に失敗したとしても、フリーターや非正規社員になるなどして自分が生きる分の食い扶持を稼ぎ、目の前の生活を凌ぐという選択肢も可能です。
しかし、ブラック企業に耐えながら勤めたまま一般的に既婚者が増え始める20代後半や30代などの年齢になり、そして結婚して子供が出来て養うべき家庭を持ってしまった場合、会社を辞めて転職失敗した場合のフリーターや非正規社員という一時しのぎ的な退路も完全に塞がられてしまいます。
ただでさえ20代前半で転職する場合に比べて年齢が高く転職活動において不利な上に、その上転職で絶対に失敗出来ないという重い重い責任とリスクを背負わざるを得なくなるのです。
ブラック企業に就職してしまった場合、まだ若く家庭も持たない独り身で身軽なうちにその会社を辞め、まともな会社へと転職してしまうべきです。
ブラック企業に勤め続けるほど鬱病などのリスクが増す
新卒で入社した会社がブラック企業であった場合、3年も我慢せず1年や半年でもすぐに会社をやめるべき3つめの理由は、ブラック企業に勤め続けるほど身体を壊したり鬱病などの深刻な疾患に陥るリスクが増すということです。
「どんな会社でも最低でも3年は勤め続けないと」自分の心身に鞭打って無理をしてブラック企業で働き続けた結果が、結局は重度の鬱病となり会社を辞めざるを得なくなり、鬱病の影響でまともな転職活動も出来ずに履歴書にぽっかりと空白が出来て完全に人生を踏み外してしまった、という悲惨な結末では目も当てられません。
ブラック企業の過剰な労働負荷で消耗して、身体を壊してしまう前に、そして心が壊れてしまう前に、一刻も早くその会社を辞めてしまうべきなのです。
新卒での就職活動に失敗してブラック企業に勤めてしまった場合でも、鬱病などになる前の健康で若いうちに会社を辞めてしまえば、転職などによっていくらでも人生やキャリアのやり直しが効きます。
仕事が本当に苦痛なら1年や半年でも転職するべきです
今勤めている会社の社風や業務内容が自分に合わず、会社で働き続けることが耐えられないほど苦痛なら、たとえ就職して3年が経っていなくとも、勤続1年や勤続半年でもすぐにでも会社を辞めて転職してしまうべきです。
私の様に無理をしてブラック企業の正社員として3年間の勤務を続けた挙句、身体を壊してしまっては元も子もありません。ましてや自殺によって命を絶ってしまった女子電通社員の様に、ブラック労働環境で精神を消耗して死んでしまっては永遠に取返しがつきません。
「今の職場を辞めるのは、まるで安易に辛いことから逃げる様で嫌だ」という気持ちは分かります。私もその気持ちでブラックな待遇と給与の職場で必死に3年間働き続けましたが、結局無理がたたって体を壊して会社を辞めざるを得なくなってしまいました。
「嫌なことから逃げること」「辛い事を避けること」「苦しいことを減らすこと」これは恥ずかしいことでも何でもなく、生物として当たり前の正しい行動なのです。
嫌なことがあってもそれを避けようとせず、敢えて辛い事から逃ずに向かって行くというのは、目の前に燃え盛る炎があって、それに向かって虫が自分から突っ込んで焼け死んで行くようなものです。それは立派でも勇敢でも偉くもなく、ただの愚かな蛮行です。
むしろ、本当に苦しいことや嫌なことからは、あらゆる努力をして手を尽くして逃げるべきなのです。それが人間としての正しい判断なのです。
将来の自分の為に積み上げていく努力と、目先の日銭を得る為に自分の時間と健康と精神を消耗していくだけのブラック社畜の忍耐や理不尽。これは似て非なるものですので混同してはいけません。ただ我慢して会社に勤め続けるだけで報われた終身雇用や年功序列という昭和の価値観が崩壊した現在、ブラック社畜の忍耐の先には全く何も残りません。
特に贅沢をする気もなく、仕事は生活出来る程度の最低限の収入を得る為のものと割り切って、何よりも日々平穏な気持ちで居られる暮らしと自分だけの私生活の時間を大切にしたいという私と同じ様なタイプの人間の場合、そういう目的に適った比較的のんびりと働けるホワイトな仕事や会社は、探せば意外と多くあります。
「情報発信者のプロフィール」のページに書いている通り、私も業界大手のブラック企業から非正規労働の派遣社員への転職を経て、ホワイト零細企業に正社員として就職して、今は大学生時代以上にのんびりと在宅ワークで働いて生活している一人です。
私が現在勤めている会社は従業員10人未満の超零細IT企業ですが、「零細企業だからブラック」「IT企業だからブラック」ということなどはなく、給与面では年収380万円とそれほど多くの年収ではないものの、大半の大手企業よりも遥かにホワイトな環境で働くことが出来ています。
年収380万円でも地方では贅沢をせず質素に生活するのであれば十分以上の金額で、またホワイトな労働環境で有り余った時間に行う副業での年70万円の副収入もありますので、毎月10万円以上の貯金が出来ています。
今の会社での仕事が大変で辛いという方、会社の社風がどうしても自分には合わないという方、もっとのんびりと自分のペースで働きたいという方は、「どんな会社でも三年は我慢して勤め続けないとまともな転職は出来ない」「中途採用だとホワイトな企業では絶対に正社員になれない」「転職をしてももっとブラックな中小企業でこき使われてさらに地獄を見るだけ」という先入観での思い込みや決めつけを一度捨てて、転職という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
現実的にはサラリーマンの転職活動は困難でリスクもある
とは言っても、毎日会社に出社して忙しく働くサラリーマンの方が、働きながら自分だけで無数にある様々な企業の求人情報を集め多くの応募書類を提出して転職活動を行うことは、現実には非常に困難だと思います。
そして会社の仕事の片手間で時間も余裕もない中でのいい加減な転職活動の結果、とんでもないブラック企業に転職してしまったら、元も子もありません。
かと言って会社を完全に辞めてしまってから転職活動を始めて次の職場を探すというのは、完全な無職期間や無収入期間が生じてしまうのでリスクが高い…
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以上、「実際に就職して合わないと感じた会社は3年も我慢せず1年や半年でも辞めるべき理由」の記事でした。