誰もが羨む勝ち組企業キーエンス。だが「キーエンスを辞めたい」と悩みを抱える社員が多い

社員の平均年収が日本一の誰もが羨むスーパー勝ち組企業のキーエンス。しかし「キーエンスを辞めたい」「キーエンスから転職したい」という悩みを抱えるキーエンス社員の方は想像以上に多いです。

このブログでも私自身がビジネスホテルのフロントマンとしてキーエンス社員の常連のお客様と多く接した経験から、キーエスの実態を公開した以下の記事をアップしました。

参考:【平均年収日本一】キーエンスという謎の優良企業の実態。出張地獄に耐えれば高給を得られる

しかし、実際にアクセス解析をチェックしてみると「キーエンス 辞めたい」「キーエンスから転職」というキーワードで検索してこの記事にたどり着いたキーエンス社員の方ばかりがページを閲覧しており、年収日本一と言われ羨まれながらも非常に厳しい労働環境の実態が分かります。

平均年収1777万円。平均年収日本一の企業キーエンス

2017年度のデータでキーエンスの平均年収は1777万円。平均年収日本一の企業です。2位の企業に200万円以上もの差をつけ、ダントツでトップの給与水準を誇っています。

平均年収が高い「トップ300社」ランキング – 東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/162808

1位は計測・制御機器大手のキーエンスだ。平均年収は1777万円と、2位に200万円以上もの差をつけ、昨年から引き続きトップとなっている。2位は工作機械用NC(数値制御)装置首位のファナック(1571万円)が入った。2社とも高収益で知られており、直近決算期の営業利益率はキーエンスが51.0%(2016年6月期・3カ月の変則決算)、ファナックが34.6%(2016年3月期)と驚異的な水準である

就活中の大学生の誰もが知る様な有名企業では、平均年収ランキングで12位の電通が1,229万円、ランキング17位の野村證券が1,117万円、キーエンスはその約1.5倍の給与水準ですので、いかに日本の企業の中でキーエンスの年収と給与水準が突出しているかということがお分かり頂けるかと思います。

しかし、これだけの圧倒的な給与水準を保障されながらも「キーエンスを辞めたい」というキーエンス社員の方が後を絶たない。キーエンス社員の方々は、日々いかに厳しく過酷な仕事や業務内容に耐えているかということが察せられます。

大変で辛いお仕事をされているキーエンス社員の方、ご苦労様です。

キーエンスの仕事や業務の一体何が辛くて大変なのか

年収1,000万円も当たり前の日本一の高給企業でありながら、ブラック企業並みの高い離職率のキーエンス。キーエンスを退職した社員の方からは、以下の様な内部告発もあります。

キーエンスは「基本ブラック、給料はホワイト」 パワハラ被害退職者が告発する“アメとムチ” – MyNewsJapan
http://www.mynewsjapan.com/reports/2062

「Newsの現場にいる誰もが発信者」というコンセプトに導かれ、キーエンスという会社の本当の姿を知ってほしいと思い、現場の実情をお話しします。

私は、まだ入社数年目の若手社員ではありますが、今年に入ってから、外報への虚偽記載などを理由に、マネージャーから「辞めろ」「飛ばす」といったパワハラまがいの悪質な嫌がらせを何度も受け、針のむしろでした。

結局、会社を辞めざるを得ない状況に至り、今回の会社で起きたことの顛末、およびその背景にある営業現場の実態を、告発したいと思っております。個人的な感情もありますが、会社にこのような行為を即刻やめてもらいたい、社外の人に実態を知ってもらいたい、というのが本心です。

【Digest】
◇採用面接も録画され分析対象に
◇営業職は女性ゼロ、MARCH卒には悪くない
◇8月にロープレ大会、9月から数字を持つ
◇「支援者会議」で詰められる
◇注文書を偽造、自宅に“出荷”してノルマを凌ぐ
◇性悪説で管理、「ハッピーコール」で発覚
◇機責→海外が出世コース
◇トヨタ系は商談を全て録音
◇賞与が年8回もある昨今
◇花見大会の駐車場が外車だらけ
◇キーエンスカレンダーで出勤日数が変化
◇ドライで無関心な人間関係
◇個性を潰し、言われたことをやって1千万円貰う会社
◇マイヘルメット、マイ安全靴で営業

キーエンスがブラック企業かといえば、この会社は『白黒の会社だな』と感じています。普段は、社員を大事にせず、完全に性悪説に立った管理手法などブラックな面が強いのですが、給料はホワイトなので、これが、社員が辞めない原因になっています。

私が見る限り、ほとんどの社員に愛社精神はありませんが、かなりまとまったボーナス(後述)が3か月ごとに入る仕組みなので、それを見て、退職を思いとどまるんです。アメとムチをうまく使い分けています。

キーエンスはその業務内容も非常に厳しく不自由なもので、ロボットの様に分単位でスケジュールを管理され、完璧にマニュアルと指示通りに働くことが求められます。

キーエンス 北朝鮮もビックリ!分単位で管理される営業マンたち – MyNewsJapan
http://www.mynewsjapan.com/reports/1046

社員1,764人の平均年収が1398万円(平均年齢32歳、2008年3月)と、上場企業の高賃金ランキング常連となったFAメーカー、キーエンス。テレビ局のように国の排他的な電波政策によって高賃金が作り出されているわけでもないため、実力での高賃金ナンバーワン企業だ。なぜ社員にそんなに報いてもなお、経常利益率52%という驚異的な利益を残せるのか。その秘密は、1000人近くの営業マンを1日14時間拘束し、カロリーメイトだけの夕食で毎晩21時45分まで分単位で仕事をさせるといった、北朝鮮もビックリの「超管理営業」にあった。

【Digest】
◇分単位の営業日報
◇虚偽記載で降格も
◇朝礼で目標宣言、昼礼で経過報告
◇非常識を一般常識化する「隔離」と「教育」
◇キーエンス「百獣の王」の理由
◇接待禁止「人間関係で売るわけじゃないから」
◇50歳のヒラ社員も
◇3年目に全員1000万円超の営業
◇『月収が激減している』『引っ越さないといけなくなった』
◇「成果4:アクション6」の評価指標
◇「向いていないんじゃないか」でリストラ
◇営業マン「カロリーメイトだけで21:45まで」の1日
◇「30で家が建つ、40で墓が建つ」の時代
◇ストレスに耐えられる人が残る

◇分単位の営業日報
「自分がいた会社ながら恥ずかしいのですが…」。辞めて間もない元社員が、同社の強さの最大の秘密ともいえる、社員の半数以上を占める営業マンがどのような日々を送っているのかを詳細に語りだした。『営業を科学している』と言われる同社だが、そのやり方は、確かに半端ないものだ。

まず、1000人近くにのぼる外勤営業担当者のうち、女性は1人だけしかいない(2009年3月時点)。中途採用も、開発者は採っても、営業職は採らない。つまり、ほぼ新卒の男性だけの組織で営業1000人弱が固められている。これは、外の世界を知ってしまっている人は“洗脳”が難しく、また、女性は少数を採るが体力的・精神的にキツすぎて辞めてしまうためだ。

もっともキツいのは、厳しい管理によるストレス。営業マンは「外報」と呼ばれる紙ベースの営業日報を、毎日書く。通常の日報と異なるのは、それを分単位で正確に書かねばならないことと、虚偽記載が降格を含む重い罪に問われることだ。

たとえば、営業車で客先に着いた時刻、客先に入った時刻、プレゼンを終えて営業車に戻った時刻、営業車で移動を始めた時刻…を分単位で正確に記入する。

「これがストレスになるんです」(元社員)。なぜかというと、たとえば、会社から支給されるETC付きの高速道路カードを利用した際、高速道路に入った時刻、出た時刻が自動的に記録され、本社に伝達され、外報と突き合わせられて、整合性が取れているかをチェックされるからだ。

そのETCチェックをはじめ、出社から退社までの営業マンの動きを抜き打ち的にチェックしているのが、社員から「監査」と呼ばれ恐れられている、本社の専門部署である。

◇虚偽記載で降格も
外報が正しいかのチェックを日常的に行うのは、一義的には、機責(一般企業における課長)の重要な仕事とされている。

たとえば「いつも○○君がお世話になっています」と電話をかけ、客の反応を見る。「それで、ぜんぜん訪問していないことが分かってしまった例があります。虚偽記載は絶対にダメで、降格対象。実際、クラスダウンした人が、普通にいます」(同)

営業の中身も厳しく管理される。キーエンスでは機種ごとに画一化された営業トークが定められており、本社の人間(販促部門)が営業同行にやってきて、末端の営業マンはチェックを受ける。事業部によっては「ベストデモ」が一言一句、細かく決められ、そのとおり読み上げているかまでチェックされる。

「営業マンが機械のように正確に動けば一番売れる、全体の営業力をボトムアップできる、という考え方なんです。どんな人でも、マニュアルに従って説明さえできれば一定の確率で売れ、ロスを生まない」(元社員)。実際、その手法で50%超の経常利益率を保ちながら増収増益を達成してきたのだから、企業としては大成功だ。

高い給与と引き換えにスケジュールを分刻みで管理され、厳しく辛い過酷な仕事に耐え続ける。まるで軍隊アリの様に働かされる高給ブラック社畜のキーエンス社員の実態が伺えます。

また、転職口コミ情報サイト「Vorkers」の公開クチコミでは、キーエンスの退職理由として元キーエンス社員の方から以下の回答がありました。

キーエンスの「退職検討理由」- Vorkers

回答日:2016年1月10日

若いうちは非常に働きやすい会社ですが、年齢を重ね、結婚、子供の問題と重なってくると、必ず転勤による単身赴任が付きまとってきます。多くの30代中盤の社員同様価値観の変化が生まれ、ワークライフバランスの悪化がメインの退職理由でした。厳しいという噂通り就業時間中ほぼ心と体の休まる時間が無い為、成長カーブを描き続けているうちは疲れ知らずですが、今の生活に疑問が生じた瞬間、糸が切れたタコのような状態となり、若い優秀な社員にゴボウ抜きにされます。

年収で1,000万円以上の高給であっても非常に消耗が激しく過酷な職場であるというキーエンスの実態が浮かび上がってきます。

激務&高年収のキーエンスを表す言葉として「20代で車が買える、30代で家が建つ、40代で墓が建つ」という言葉がありますが、キーエンス営業員は転勤や出張などで休む間もなく日本中を駆けずり回って営業を行う業務内容であるため、まともに家庭を持とうとする方が長く働く職場としては、非常に厳しい会社であるということが言えます。

高給でも仕事が辛すぎて耐えられないなら転職するのも手

平均年収日本一の誰もが羨むスーパー勝ち組企業のキーエンスですが、たとえ高給でも仕事が辛すぎて耐えられないならキーエンスから転職するのも手です。

1,000万円以上の年収も当たり前に手に入れられるなど高給を得られるのは素晴らしいことですが、人生はお金を稼ぐ為にあるのではありませんし、人間はお金の為にこの世に生まれたのでもありません。

お金は人生を豊かにする為に有用な道具であり手段ですが、ただただ軍隊アリの様に働いてお金を稼ぐ人生は辛いだけの生き地獄です。

業務量的に大変で過酷な仕事であっても、主体性を持って取り組め遣り甲斐を得られる仕事であれば人生の全てを犠牲にしても没頭するに値するものですが、キーエンスでは社員の一挙手一投足の全てを完全に管理され、自由も個性も潰され、命令するままに軍隊アリの様に働かされます。

働くことのモチベーションがお金だけという生活、お金を稼ぐためだけに生きているだけの毎日は、たとえ年収で1,000万円以上の多くの給与を得ることが出来たとしても精神的に非常に辛く幸福度が低いものです。

2011年の東日本大震災の例などもある通り、明日にも災害や不慮の事故などに巻き込まれて死んでしまうかも分からないのが人生です。

ただお金を稼ぐ為だけの辛く苦しい過酷な毎日から抜け出せないままに死んでしまったら…

人生を後悔しても後悔し切れません。

以下はキーエンス社を1年で退社してダイバーに転職し「好きなことをして生きる」にチャレンジ中の元キーエンス社員の方のブログ記事です。

【キーエンス退職】年収600万減ると生活はどう変わるのか – Live the Life
http://yauichi.com/how-mydailylife-changed/

高給で知られるキーエンス社を1年で退社してまともにお金の稼げないダイバーに転職した結果、年収が600万円も下がり、経済的には非常に制約の多い貧乏生活を強いられて最初はストレスや不安を感じたようですが「ぶっちゃけ慣れます。」とのことです。

以下はブログを書かれた元キーエンス社員の方の経歴とプロフィールです。

自己紹介 – Live the Life
http://yauichi.com/page-45/

キーエンス社員からダイバーに転職して、ダイビングインストラクターとしてタイのタオ島に移住し、お金が無いながら十分に生き生きと充実した生活を送ることが出来ているようです。

以下のブログ記事にアップされたご本人の笑顔の表情からも生き生きと充実した働きぶりや仕事ぶりが伝わってきます。

【お盆】南の島暮らしだけど8連勤 – Live the Life

私はかつてビジネスホテル勤務のフロント社員として長期出張のキーエンス社員の常連のお客様と日常的に接していましたので、いつも青白く死にそうな顔をしていたキーエンス社員の常連のお客様の顔が今も脳裏に刻み込まれています。

上のブログの様な生き生きとした笑顔で働けるのであれば、たとえ多少お金がなく貧乏であったとしても、いつも青白く死にそうな顔をして働くよりは人間の生き方としては遥かに幸せで有意義なキャリアではないでしょうか。

転職はしっかりした会社へ転職するのが無難で確実

上で紹介した事例のキーエンス社員から好きなことをして生きるためにダイバーというまともにお金を稼げない職に転職するというキャリアは、非常に極端でレアなケースではあります。

しかし、この様な極端なケースを目指さずとも、人並み程度のそこそこの給与やお金を貰いながらキーエンスよりも遥かにまともでホワイトな労働環境で人間らしく働いて生きることの出来る会社や職場は、この日本という国にも無数に存在しています。

情報発信者のプロフィール」で紹介している様に、私自身もブラック企業からその様なホワイトな待遇の会社や職場に転職することが出来た人間の一人です。

しかも私がかつて勤めていた職場は薄給激務のブラック職場でしたので、職場を変えることで給与は上がり、さらに労働時間も大幅に短縮され、私にとって転職の結果は完全に良いことづくめでした。

キーエンス社員の方は私と違って非常に高給ですので、転職で給与が上がるというのは難しいと思いますが、それなりの給与を貰いながら十分にホワイトな待遇を得られる会社や職場が日本にも多く存在するということは、疑い様のない事実です。

しかも「元キーエンス社員」という肩書にはブランドがありますので、転職市場では私よりも遥かに有利ですし、転職時に求人の選択を間違えなければ、待遇の良いホワイト企業や優良企業に転職出来る可能性もより高いのです。

上で紹介した事例の元キーエンス社員の方は、以下のブログ記事の様に優良大企業であるキーエンスを退社して不安定なダイバーとなったことで後悔している面もあるようです。

辞めてから気づいた、大企業で働く5つの素晴らしさ
http://yauichi.com/great-things-woking-in-big-company/

キーエンス社員の方には素晴らしいブランド力がありますので、やはりそのブランド力を活かしてホワイトな待遇のしっかりとした優良企業へと転職する方法が最も無難で確実です。

「これ以上キーエンスで働くことは限界で耐えられない」という方は、人生を後悔しない為に「自分の人生の目的は何か」「自分は一体何のためにこの世に生まれたのか」「人生の幸福とは一体なにか」を自分自身に改めて問い直して、キーエンスからの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

現実的にはサラリーマンの転職活動は困難でリスクもある

とは言っても、毎日身を削る様な激務の仕事で消耗するサラリーマンの方が、会社で働きながら自分だけで無数にある様々な企業の求人情報を集め多くの応募書類を提出して転職活動を行うことは、現実には非常に困難だと思います。

そして会社の仕事の片手間で時間も余裕もない中でのいい加減な転職活動の結果、再びとんでもないブラック企業に転職してしまったら、元も子もありません。

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参考:初めての転職希望者にオススメの転職サイト・転職エージェントのランキング

以上、「誰もが羨む勝ち組企業キーエンス。だが「キーエンスを辞めたい」と悩みを抱える社員が多い」の記事でした。

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